上智大学法科大学院で実際に学んでいる学生、そして、現在は法曹となっている修了生は、SELAPPをどのようにみているのでしょうか。学生目線での印象をちょっと語ってもらいましょう。

■在校生
   
森川裕介

刺激あふれる環境法政策プログラム

 環境法を学んですぐに気が付いたのは、多くの人が持っているであろうイメージとは裏腹に、究極の実学だということです。そして、それは我々の生活と密接な関係を持ち、本来、皆が社会の一員として、知っておくべきことばかりです。

 環境法は、人間を取り巻く環境や生物を保護し、コントロールするための法分野であるため、その時代の環境汚染の状況や科学技術の水準、さらには、人々の意識の変化によって、千変万化します。そのため、環境法の学習は、ただ条文を読み、解釈するという受動的なものではなく、よりよい法のあり方を探り、立法の疑似体験を体験するといった能動的なものも多く含まれます。そして、環境法政策プログラムでは、実際に立法を担当している方や、法の適用を受ける者の、赤裸々な意見を聞く機会を数多く得ることができます。

 環境法のダイナミズムを感じながら、五感をフルに働かせて取り組む体験。これが、環境法政策プログラムの魅力であり、おもしろさです。

 私は今、全く退屈をしない、刺激的な体験をしています。

朴理恵

環境法研究・教育の中心地で学ぶ素晴らしさ

 上智大学で環境法を学ぶことの素晴らしさは、環境法研究・研究の全国的な中心的存在となっていることに由来すると感じます。

 法科大学院において多彩な環境法系科目が用意されているとはもちろんですが、そのそれぞれにおいて、熱意のこもった講義が展開されます。加えて、外部の専門家を招いたセミナーの開催も活発で、法改正など最先端の議論や、法の適用を受ける側の人々の生の声に触れるという貴重な機会が得られます。

 環境法は、企業の事業活動に関する法でありながら、私人の生活に関する法でもあり、なおかつ、環境をめぐる国際的な議論とも関連するものです。その中で、「目的との関係で適切な手法は何か」「法の適用によって事業者や私人は、どのような義務を負い、あるいは、何ができるのか」という思考を働かせることは、私が感じる環境法学習の特徴であると同時に、その面白さでもあります。

■修了生
   
須藤晃海 (弁護士・ベリーベスト法律事務所)

 私が環境法を勉強しようと決めたのは、上智なら環境法!という司法試験のための戦略的理由からであり、特に環境法に興味があったわけではありませんでした。しかし、勉強を進めていくにつれて徐々に環境法が面白くなり、面白くなると勉強が進む、という正のスパイラルに乗ってこれまで勉強をしてこられたと思います。

 環境法の勉強で特に面白いと感じる点は、既存の法律を解釈し、あてはめる、という基本科目の考え方だけでなく、よりよいルール作りであるためにはどうすればよいか、という政策的視点を含めた考え方が重要になる点です。まさに立法者の立場からの能動的思考であり、新鮮な気持ちで学んでいます。このように、環境法を面白いと感じるようになれたのは、基礎から環境法を丁寧に学ぶ環境が整えられている上智であったからこそだと感じています。

 環境法への興味が高じて、先日お世話になったエクスターンシップ先では環境法を扱う部署にも顔を出させていただきました。そこでは、授業で学んだ法律が確かに使われていました。環境法は実務では使えないのでは、と不安に感じる面もあったのですが、+αの強みとして環境法を扱える弁護士は十分に価値があることを確認できて、安心して勉強に取り組むことができそうです。

星野天 (弁護士・ソフィア法律事務所)

 私は、四年間システムエンジニアとして勤務した後に、上智大学法科大学院に入学しました。環境法との出会いは、入学間もない頃でした。

 私自身、環境に対する意識は高い方ではありませんでしたが、「上智大学の環境法はすごい」という噂は入学前から聞いていました。そこで、気軽な気持ちでSELAPPの環境法導入セミナーに参加してみました。本セミナーで、環境法の特徴やどこの大学にも負けない種類豊富なカリキュラムが上智大学にはあると知り、噂通り「上智大学の環境法はすごい」と思いました。そして、そのまま環境法の扉をあけました。

 環境法とは、絵にかいた餅であると思っている人も多いのかもしれませんが、実はビジネスシーンにおいても、かなり実用的な法分野です。例えば、企業が土地の売り買いをする際には土壌汚染防止法、また工場を設置する際にはその工場の性質により、大気汚染防止法、水質汚濁防止法などの規制の対象となります。また、どんな企業であれ、ごみを出す際には廃棄物処理法の規制をチェックしなくてはならないなど・・・。

 環境法は、将来、ビジネスロイヤーをめざすという方にもお勧めできる科目です。ぜひ、上智で環境法を共に学びましょう!!

齊藤優摩 (弁護士・あすなろ法律事務所)

 環境法には、様々な法律が関係します。

 もっとも、「環境法」という具体的法律が存在するわけではなく、廃棄物処理法、土壌汚染対策法などといった個別法が集まってはじめて、環境法という学問分野が形成されます。また、これら個別法のみならず、民法、民事訴訟法や行政法といった基本的な法律についても、環境法には関係があります。例えば、弁護修習において経験したものの中で、一つの案件で、土対法、廃棄物処理法や民法と関係にするものがありました。

 そのため、環境法を学ぶにあたって、最初は、これらの法律という「糸」が相互に複雑に絡み合って、難解に感じるかもしれません。

 しかし、上智大学法科大学院では、この複雑に絡みあった糸を解く手段がたくさんあります。それは、開講科目であり、ELPCafe♪/Pub♪であり、SELAPP seminarです。特に、SELAPPseminarでは、一線で活躍されている弁護士の方や自治体の方などが、その視点に沿った解説をしてくださるため、非常に有意義なものとなっています。そして、この複雑に絡み合った糸がほぐれた瞬間、環境法を学ぶ楽しさを実感できると思います。

みなさんもこの楽しさを一緒に実感しましょう!

堀岡咲子 (弁護士・第一中央法律事務所)

 上智大学法科大学院で学ぶ環境法は「幅の広い」学問です。

 広さの第1は、視点。 時に行政の立場で、時に住民の立場で、そして時に事業者の立場で。あらゆる立場から環境について考え、よりよい環境を目指すのが環境法です。「今どうか」のみならず、「将来どうか」という世代を超えた環境作りも求められます。そして、一つの事象を多角的に捉えることを可能にしてくれるのが、上智大学法科大学院の充実した環境法プログラムです。

 広さの第2は、つながり。SELAPP Seminar やELP Cafe♪など、上智大学法科大学院には、環境法に立ち向っている実務家、企業・省庁・自治体の方々の声を生に聞くことのできる機会が沢山あります。教科書の記述を具体的にイメージでき、机に向かっているだけでは発見できない知見が得られるのも「上智ならでは」です。

 広さの第3は、可能性。環境法は進化途上の学問です。エコが意識され、環境意識の高まる中、環境法の需要は更に増します。環境をより良くするためには企業側から訴えかける方法、住民・行政側から訴えかける方法等様々な切り口があります。これからの環境法の可能性はまさに無限大です。

 上智大学法科大学院で環境法を学べば、他では得られない自信が得られるはずです。私も修了生として、実務でどんどん環境法に携わっていきたいと思っています。

鈴鹿祥吾(東京地方裁判所判事補)
 環境法は大人な学問です。「自分」のことだけでなく「みんな」のことを考え、「現在」だけでなく「未来」までも考え、「わかっていること」だけでなく「わかっていないこと」に対しても果敢に挑むのです。

 環境法には理論があり、過去の事例・法令・判例の蓄積があります。それらを学ぶ体制が、上智LSはほかのLSよりもはるかに優れていること、それは周知のとおり。

 それでも実務では、従来の理論ではよくわからない、微妙な問題が起きています。それらの一端をのぞくことができるのがELP Cafe♪/Pub♪であり、SELAPP seminarです。
 環境法に携わる弁護士の方、企業の方、自治体の方から、環境関連の法律立案に携わる霞が関の方、環境法の研究者の方までが、その悩みを含めて環境法実務の姿をプレゼンテーションしてくださります。
 環境汚染賠償責任保険を作るにあたって、環境リスクを算定する切り口は何なのか。行政手続・司法手続の両方をにらんで公害等調整委員会を活用することの重要性はどこにあるか。環境法においてどのように弁護士の果たす役割が拡大していったか。などなど…

 一緒に環境法を楽しみましょう!
阿久津圭史(政策投資銀行地球温暖化研究センター)

 本学法学部地球環境法学科を卒業後,未修の2期生として法科大学院へ。進学を決めたのは,学部ゼミで先生や先輩院生,同期と議論しながら取り組んだ環境法の論文作成がとても面白く,学習を続けたい気持ちが強くなったからでした。

 法科大学院では,ELP Cafeの企画スタートから2年間アシスタントを務め,また学部ゼミでの論文テーマに「自主研究」で再挑戦するなど,ユーザーの立場で主体的にSELAPPを活用し,醍醐味を存分に味わいました。学内外の第一線の研究者や実務家の方々が集い,学生と近しく接してくださるSELAPP。アカデミズムへの無邪気な関心をおおらかに受けとめ,育んでくれる場所です。

 学部1年生から数えて,足かけ7年間にわたって体験した「環境法一貫教育」。培ったものを,就職活動でも熱烈にアピールしました。今後の目標は,仕事を通じてSELAPPのファカルティやOB・OG,現役生と刺戟的な交信を続けていくこと。折々に原点を振り返り,ループを幾重にも描いていきたいと思っています。

藤原周作(弁護士・上智大学大学院法学研究科博士課程)
  大学生の頃から景観や自然保護の問題に関心があり、弁護士として環境問題に関わりたいと考えていました。そこで、環境法教育が充実している上智大学ロースクールを志望しました。法律を学んだことがなかった私にとって、科目横断的な環境法の勉強は大変でしたが、民法や行政法の理解が深まるにしたがって、応用科目としての環境法の醍醐味を感じることができるようになりました。また、ELP Cafe♪などのイベントを通じて最前線の環境問題に触れることで、環境法への興味を持続することができました。現在は弁護士としていくつかの環境事件にかかわり、弁護士会の環境委員会に所属して実務を経験する一方で、学問としての環境法に対する理解を更に深めたいと考え、上智大学大学院法学研究科で聴講生として学んでいます。今後は、環境問題に対して自分はどのような貢献ができるのかということを自問しつつ、勉強を重ねていきたいと思います。
門川典子(弁護士・元YKK株式会社法務グループ)
 私は、環境に対する価値観や環境を保護するための手法が様々ある中で、これらについて合意を形成し、法規範として一つの方向性を示す環境法のプロセスに関心を持ち、法科大学院で環境法を学び始めました。

 個別の環境法の知識だけではなく、基本となる憲法、民法、行政法、手続法等を横断的に捉えながら、立法の社会的背景や改正による法律の変遷などについても深く入りこみ、法政策の視点で考える授業は複雑でしたが、現実の社会における法律の役割を強く感じる内容で、非常に実践的で刺激をうけました。私は、在学中、最先端の議論も繰り広げられる講義を理解するので精一杯でしたが、あのように現実の環境問題について理論を深め、現実に応用する手法を検討できる機会というのは非常に貴重であったと思います。

 現在私は、企業内で働いていますが、環境保護について企業に期待される役割や責任はますます重くなっていくと思います。今後、環境分野に取り組んでいきたいと考えていますので、SELAPPを通じて最新の理論や実務の動向等について学んで行きたいと思います。

塩田良介 (東京地方裁判所判事)

 地球,国家,企業,自治体,市民,様々なレベルで様々な内容の環境問題が発生し,社会におけるその重要性が日々増していることは皆さんも感じていることだと思います。これらの問題について,大局的観点から法政策的にアプローチを行い,あるいは,訴訟等による個別の紛争解決を行い,それらを通じた新たなルール作りを行うことができる法律家を社会が求めていることは言うまでもないでしょう。

 上智大学法科大学院では,様々な角度から個別的・体系的に環境法を学ぶことができる環境法関係科目が豊富に用意されています。

 私も履修した「環境法実務演習」では,現場にも通暁した学者と学者並の理論を操る実務家という強力な教員陣との議論等を通じて,空理空論ではなく現実問題として実現可能な環境法の理論と実務のあり方についてダイナミックに考えることができました。皆さんもきっと自分なりの環境法マインドを身につけることができると思います。

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